東京マラソン2012

<東京マラソン2012完走記>

 

スタート~10Km

 

スタート時の天候は曇りでした。天気予報は「晴れときどき曇り」だったのですが、雲が厚く、寒いです。石原都知事の挨拶を聞き、910分号砲とともに紙吹雪が舞い「東京マラソン2012」スタートです。

 

スタートからしばらくは630/Kmでいく予定でしたが、気温が低いことと新宿から銀座まではなだらかな下り坂のためか心拍数140程度で600秒~10/Kmで走れていました。ブレーキをかけて、あえてゆっくり走る必要もないので、このペースで走ることにします。サントリー角瓶の仮装をした二人組に出会いました。「角瓶!いつも飲んでるぞ!」「ハイボール!」など沿道から大声援です。5Kmの給水所で給水しました。

 

5Kmを過ぎると飯田橋駅です。会長さんから「応援の第一ポイントは飯田橋駅付近」とメールをいただいたので、コースの右側を走りました。たくさんの沿道の応援の人たちの中に会長さんの顔を見つけました。スマランメンバーの熱烈応援を受けてまた走り始めます。トイレに行きたくなり、地下鉄飯田橋駅改札内トイレを利用しました。階段を下りる必要がありましたが、コース脇の仮設トイレと違い並ばずに利用できました。約3分間のロスです。竹橋から皇居周回コースに入ります。10Km走のランナーのゴールを過ぎると給水所です。

 

10Km20Km

 

10Kmを過ぎると品川まで行って帰るコースです。まっすぐの道で単調なコースなのでペースが落ちやすくなります。いい姿勢、骨盤から脚を引き上げるように心がけて走ります。新宿で出会ったサントリー角瓶二人組に追いつきました。

 

「ウイスキー頑張れ!」など相変わらずの声援です。後ろから「キリスト頑張れ!」の声が聞こえてきました。振り返ると「Oh, Jesus!!」キリスト様が十字架を背負って走っておられます。裸足です。沿道からは「何あの人?」という不信の声と、「すげぇ~!」という驚きと、「なんじゃあれは!」という笑いと、反応は様々でした。

 

このサントリー角瓶とキリスト様の仮装の方々のお蔭で、品川までの単調なコースを楽しく、いいペースで走れました。芝の増上寺、東京タワーを右手に見て走ります。15Kmの給水所で給水しました。

 

品川で折り返し、銀座に向かって走ります。550/Km前後のペースで走りますが、左脚のアキレス腱が痛くなってきました。左脚のアキレス腱は2週間程前から走ると少し痛みを感じるようになったので、毎日湿布を貼っていましたが、本番にも影響してしまいました。サントリー角瓶とキリスト様を追い越してしまったので、再び単調なコースになってしまいました。

 

「ソーレ、ソレ、ソレ!」という掛け声と太鼓の音が聞こえてきました。沿道の太鼓を叩いての応援です。太鼓のリズムで体を前へ進めます。沿道の応援は歌やフラダンスなどの踊りもありましたが、私は太鼓が一番力になります。新橋の20Km地点まで長く感じましたが、ようやく給水所までたどり着きました。左の靴が少し緩いように感じていたので、靴ひもを少しきつくしました。

 

20Km30Km

 

銀座四丁目交差点に向けて走ります。沿道からの声援が特に多い地点でやる気が出てきます。カッコよく走っている姿を見て欲しいと思うからなのか、自然にいいフォームで走れます。左脚のアキレス腱の痛みもなくなりました。

 

和光ビルを左折して銀座通りに入りました。道の真ん中を走ります。折り返してくるランナーもすでにいて、皆さんとても速いです。相変わらずの曇り空で青空が見えないのは残念ですが、それでも大歓声を受けて銀座を走るのは爽快です。

 

銀座から浅草に向かいます。浅草に近づくにつれて応援も多くなります。正面に浅草雷門が見えてきました。揃いのハッピを着たおばちゃん達の声援を受けます。雷門で折り返すと今度は正面に東京スカイツリーが見えてきました。下町のなじみの風景です。ホームを走る喜びに包まれます。再び日本橋に向かって走ります。 

 

30Km地点で給水です。少し走ると再びトイレに行きたくなり、30.9Km浜町公園仮設トイレを目指しました。往路で見た時は全く行列ができていなかったので、ここで済ませるつもりでしたが、5名ほど並んでいました。トイレの数が多いのですぐに順番がくるだろうと予想して並びました。比較的速く済ませることができ、約3分間のロスで再スタートです。

 

30Km40Km

 

日本橋から銀座に向かいます。550/Km前後のペースで快調に走ります。銀座四丁目に近づくと、まさかのスマランの応援団に気付きました。銀座で応援するとは聞いていなかったので、ビックリしました。パワージェルを一つ貰いました。誰に貰ったのかよく覚えていなかったのですが、後で聞いた話では、あきこ姫さんから貰ったそうです。ありがとうございました。後で聞いた話では「迷わず姫からのゼリーを受け取った」そうです。無意識です、すみません。

 

銀座四丁目の交差点を左折して、歌舞伎座の前を過ぎると、いよいよ東京マラソンは佳境に入ります。いつもは歌舞伎座前で疲れが出てきて脚が重くなり、やる気もなくなってきて、うつむきがちになってしまうのですが今年は違います。いいフォームで、まっすぐ前を向いて走っています。しかもなんだか闘志が湧いてきて「佃大橋にリベンジだ!」「待ってろ、佃大橋の上り坂!」という思いが込み上げてきました。ペースも540/Kmに上がってきました。築地四丁目35Kmの給水所で給水しました。

 

入船橋の交差点を右折すると、いよいよ佃大橋です。佃大橋は、私にとって初マラソンとなった「東京マラソン2009」で歩いてしまった屈辱の上り坂です。壁のような佃大橋の上り坂を前にして、周りのランナーのペースが落ちます。流れに乗って走ると620/Km程度に落ちていました。これではいけません。幸い今年は余力があるので、ランナーの隙間を見つけて突っ込んでいき550/Kmを維持します。

 

いよいよ佃大橋の上り坂になりました。周りのランナーのペースはさらに落ち、道の真ん中で歩く人も出てきます。ここでも高い闘志を維持して、胸を少し前に出し、やや前傾姿勢になって、ムキになって走ります。脚は疲れてきて心拍数も上がりますが、ここが勝負です。何度も何度も同じ相手に負けるわけにはいきません。橋の中ほどに達すると下り坂です。速いペースのまま走り続けます。次の春海橋、東雲橋の緩い上り坂もクリアーすると有明に入ります。

 

40Km~フィニッシュ

 

このままのペースで走れば、サブ4.5は確実です。遠くに新交通「ゆりかもめ」の高架が見えます。まっすぐな道を、少しペースを落として610/Km程度で走ります。さすがに疲れてきました。次の瞬間、左脚のふくらはぎがつりそうになりました。ヤバイ、ヤバイ。周囲を見ると、ふくらはぎがつってしまって道端で苦しそうな顔で、ふくらはぎのストレッチをする人が多くなっています。ここで脚がつって歩いてしまっては、サブ4.5達成は難しくなります。630/Km程度にスピードを落として様子を見ます。すると今度は、右脚のふくらはぎがつりそうになりました。ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ。佃大橋を果敢に攻めた影響でしょう。今さら後悔してもどうしようもないので、つってしまう一歩手前のスピードを維持して、走り続けます。なるべくふくらはぎを使わないように大臀筋、中臀筋を使って精一杯のいいフォームで走ります。すると今度は大臀筋が痛くなってきました。満身創痍です。

 

なんとか、新交通「ゆりかもめ」と並走する道までたどり着きました。この辺りの沿道にも応援してくれる人は多く、最後の力をふりしぼれます。大臀筋は相変わらず痛みますがつる気配はないので、630/Kmを維持します。ペースを落としているので心肺と気持ちは楽で、沿道のカメラマンにはいちいちガッツ・ポーズなどをします。「そんなに余裕があるならもっと速く走れよ」と言われそうですが、これ以上スピードを上げるとふくらはぎがつってしまいます。交差点を右折すると東京ビッグサイトが見えてきました。時刻は1330分です。

 

1339分までにゴールすると4時間29分、サブ4.5達成です。少し時間に余裕があります。東京ビッグサイトに入りフィニッシュ・ゲートが見えてきました。今年は道の真ん中を堂々と走ります。よく頑張りました。1334分、バンザイ・ポーズでゴールです。

 

まとめ

 

今期のメインレース「東京マラソン2012」が無事終了しました。今年は、当日のスタートラインに立つまでが長かった気がします。走り始めたら、あっという間でした。苦労はしましたが「4時間30分以内で走る」という目標が達成できて良かったです。強い日ざしや強い向かい風もなく、気象コンディションが良かったことも幸いしましたが、スマランに入部しなければ、いつまでたっても達成できない目標でした。ご指導していただいた方々、応援していただいた方々、ありがとうございました。今後ともご指導、ご鞭撻の程よろしくお願いいたします。

 

(カール王子)

月間ランナーズ2016年3月号に掲載されました

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H30年12月石神井公園ごみ拾いランの様子から